――相続診断士として伝えたい現実的な話――
「うちはまだ大丈夫」
「親は元気だし、相続なんて縁起でもない」
相続の相談を受けていると、子どもの立場の方ほど、こうした言葉を口にされます。
しかし、相続は“いつか必ず起こる出来事”であり、準備をしていなかったことで後悔するのは、残された子ども側です。
私は相続診断士として、数多くの家族の相続を見てきました。
その経験から、今日は「子どもの立場から、今考えておいてほしい相続の話」をお伝えします。
相続は「お金の話」ではなく「家族の話」
相続というと、
・財産はいくらあるのか
・誰がどれだけもらうのか
といったお金の話だと思われがちです。
しかし実際にトラブルになる原因の多くは、
・親の本当の気持ちを誰も知らなかった
・兄弟姉妹で話し合う機会がなかった
・「たぶんこうだろう」という思い込み
こうした感情のすれ違いです。
特に子どもの立場では、 「親は平等に考えているはず」 「長男(長女)だから仕方ない」 と無意識に決めつけてしまうことがあります。
でも、親の想いと子どもの受け取り方は、必ずしも一致しません。
親が元気な“今”だからこそ、子どもができること
相続は、親が亡くなってから考えるものではありません。
むしろ、親が元気なうちだからこそ、子どもができることがあります。
① まずは「聞く姿勢」を持つこと
いきなり 「相続どうするの?」
と聞く必要はありません。
・将来の住まいのこと
・介護が必要になったらどうしたいか
・大切にしているものは何か
こうした話の延長線上に、相続があります。
子どもは“決める側”ではなく、“聞く側”から始めることが大切です。
② 「揉めたくない」という想いを言葉にする
多くの親は、 「子どもたちが仲良くしてくれればそれでいい」 と考えています。
その気持ちを引き出すためにも、
「兄弟姉妹で揉めたくない」
「お父さん(お母さん)の想いを大事にしたい」
と、子ども側の想いを正直に伝えることが、話し合いの第一歩になります。
③ 専門家を“親の味方”として使う
相続の話を子どもからすると、
「財産を狙っていると思われないか不安」
という声もよく聞きます。
そんなときこそ、第三者である専門家の存在が役に立ちます。
相続診断士や専門家は、
・子どもの味方でも
・親の味方でもなく
「家族全体の未来」を考える立場です。
子どもから無理に進めるより、 「一度、専門家の話を聞いてみない?」 と提案する方が、親も安心して耳を傾けてくれるケースは少なくありません。
相続で一番つらいのは「もっと話しておけばよかった」という後悔
相続が終わったあと、子どもたちからよく聞く言葉があります。
「もっとちゃんと話しておけばよかった」
「親の気持ちを知らないまま、手続きだけが進んでしまった」
相続は、やり直しができません。 だからこそ、後悔しないための準備が必要なのです。
最後に:相続は、親への“最後の思いやり”
相続の準備は、
・親を急かすことでも
・財産を奪うことでもありません。
それは、 「親の人生をきちんと受け止めること」
**「家族がこの先も関係を続けていくための思いやり」**です。
子どもの立場だからこそできることがあります。
今日このブログを読んだことをきっかけに、
ぜひ一歩、踏み出してみてください。
相続診断士として、
「何から始めればいいかわからない」 そんな方のための相談も、いつでもお受けしています。
――後悔しない相続のために、“今”できることを一緒に考えましょう。
株式会社彩晄エステート
住所:兵庫県姫路市野里199−1
電話番号:079-262-6785
NEW
-
2026.02.08
-
2026.02.06【第4回】家族信託の注...家族信託は万能ではありません。設計ミスによるト...
-
2026.02.04【第3回】不動産を持つ...相続トラブルの多くは不動産が原因です。家族信託...
-
2026.02.02第2回|成年後見制度と...成年後見制度と家族信託は何が違うのか。不動産売...
-
2026.01.28家族信託とは?相続と...相続前に起こる「認知症による財産凍結」とは?家...
-
2026.01.10第5回|新年だからこそ...― 小さな行動が、大きな安心につながる ―
-
2026.01.09第4回|相続を見据えた...― 家族に「選択肢」を残すという考え方 ―
-
2026.01.08第3回|売る?貸す?持...― 判断を急がなくていい、でも考え始める時期 ―